プロフィール
8_S01
8_S01
ミリタリー関連が好きです。
特に兵装、戦術、戦略、
マネジメントとかに
興味があります。
基本自衛隊ネタがが多め。
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人

スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  

Posted by ミリタリーブログ at

2014年05月16日

ちょっと突っ込みたい

実をいうと4月末にマルイがM4のガスブロ出すって情報は知ってました。
ホビーショーで発表するだろうねって予想も当たってましたね。

さて、標記の件ですが、
さばなびさんの
【第53回静岡ホビーショー】東京マルイのガスブロ「M4MWS」を(勝手に)解析してみたよ!
という記事に突っ込みたい。

前の記事で、機械設計やってましたと書きましたが、
アルミの構造強度設計をしてたので、突っ込みたくて仕方がない文章があるのです。

>アルミの削りだしです。ただ、ジュラルミンではなさそうで6000番代、
>もしかしたら5000番代のアルミではなかろうかと思います。


この記事を書いた方は、アルミの番台が大きければ、
機械的性能が優れていると思っているのでしょうか。
それは間違いです。アルミの番台は含有物によって分けられています。

1000番台 純アルミ
2000番台 Al-Cu系合金
3000番台 Al-Mn系合金
4000番台 Al-Si系合金
5000番台 Al-Mg系合金
6000番台 Al-Mg-Si系合金
7000番台 Al-Zn-Mg、Al-Zn-Mg-Cu系合金

ってwikiにも書いてありますね。

記者の方は、ジュラルミンは7000番台だと思っているのでしょうか?
残念です。ジュラルミンは2017なので2000番台です。
ちなみみに超ジュラルミンは2024、超超ジュラルミンは7075です。

よく、アルミ合金の中でジュラルミンは強度があるため、
もてはやされていますが耐食性がありません。
強度があればいいってもんじゃありません。
ちなみに耐食性がない理由は簡単で、2000番台も7000番台も
腐食しやすいCu(銅)を含有しているからです。
アルミは錆びないと言い放った愚かな技術者を思いだしましたが
そんなことはありません。白錆びとかでます。

話が脱線しましたが、記者のアルミ合金についての誤解は
置いておいて5000番台っていうのは可能性高いです。
おそらく非熱処理アルミ合金で最高強度を持つ、
A5083O材とか使うんじゃないでしょうか?
熱処理ってお金かかりますからね。

そういえば、このマルイのガスブロ、アルマイト処理してるんですかね?
(説明がめんどくさいのでwiki参照)
アルマイトというのは、よくフラッシュライトの製品説明で
「素材は航空機構造用アルミでミルスペックハードアナダイズド処理」
の"アナダイズド処理"ってのがアルマイト処理のことです。
たぶんセラコートするからアルマイトはオミットされてそうな気がします。
MIL-A-8625F ClassⅢの上にセラコートすれば、
ガチミルスペックになりますけど、白目向くほどのお値段になるでしょうね(笑)。

今回は思いっきり機械工学なネタでした。
ネタを提供してくださったさばなびさん有難うございました。

え?マルイのガスブロ買うのかって?買わないと思います。

上記は5月15日2100頃書いて、5月16日1800に自動更新したものです。
5月16日1700頃にさばなびの当該記事を見たところ、私が突っ込んだ所が修正されていました。
ミリブロとさばなびってつながってるんですかね?
ウェブ魚拓でも取っておけばよかった。


でも、まだ間違っているので突っ込みます(笑)

>アルミの鋳造品(一部切削)です。ただ、超々ジュラルミンではなさそうで6000番代、
>もしかしたら5000番代のアルミではなかろうかと思いました。


私が指摘したジュラルミンが超超ジュラルミンに変わっていますね(笑)。
たがしかし、超超ジュラルミンと書いてしまったがために
新たなる間違いが生まれています。「アルミの鋳造品」という部分です。
超超ジュラルミンの鋳造材は存在しません。
含有物が似ている鋳造材は存在するかもしれませんが
機械的性質が異なってきますので同じ物ではありません。
JIS記号で超超ジュラルミンはA7075と記載されますが、
鋳造材はAC7やADC7と表記されますので
JISが違うものとしています。


次に気になったところは、昨晩ではセラコートの記載だけだったのに
アルマイトについての記述が増えていること。
例えば、レイルハンドガードのところの文章。

>レイル寸法もばっちり再現できているとか。仕上げはアルマイトのようでした。

レイルハンドガードの写真とともに上記文章があったわけですが、
アルマイトを知っている人なら、え?って思うわけです。
正直、あの写真だけではアルマイトがされているかなんて判りません。
アルマイトは着色出来ますので、色が付いているなら、
アルマイト処理しているかもと思えますが写真は金属の地金の色のままです。
どうやってアルマイトしていると分かったのでしょうか?
分かるのって、この部品をアルマイトした業者さんとか
この部品にアルマイト処理しろと仕様書を書いた人ぐらいですよね。

ただ、例外がありまして無色のアルマイトでも、
アルマイト処理してるな、と分かるものがあります。
それはアルマイト処理に蓚酸を用いたときです。
アルマイト自体は理研が開発したものですが、
理研がアルマイト処理に使ったのが蓚酸なのです。
この由緒正しい蓚酸アルマイトは処理を施すと、
若干黄色みを帯びます。
昔のアルミ製のお弁当箱が黄色みがかっているのは
蓚酸アルマイトが施されているからなんです。
トリビアとして覚えておいてください(笑)。

で、これは修正される前にありましたが、

>セラコートがミルスペックレベルのものを使っているとすれば「IR特性」もあると思います

この文章にもう少し解説しますと、IR特性のあるcerakoteは、
cerakote stealthと呼ばれています。
昨年夏の某所の某会で鈴友さんが展示してました。

まぁ、とりあえずこれくらいで。
さばなびさんはまた修正するかもしれませんが
5月16日1830頃にウェブ魚拓取ったので、
間違いをこっそり変えても判りますよ(笑)。

いや、間違いなんて誰でもしますし、
「間違ってましたすみません」って一言いって修正すればいいのに…。
ってこっそり記事変える人たちに対していつも思います。
  


Posted by 8_S01 at 18:00Comments(0)その他